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2013年5月12日 - 2013年5月18日

2013年5月17日 (金)

「オレがオレが」なミレニアル世代が世界を救う?

先日、図書館でこの表紙のTIMEを見つけて、熟読したくなって思わず買った。

1980年から2000年くらい生まれのいわゆる「ミレニアル世代(Millennials)」の人たちを「The  Me Me Me Generation」と名づけて、

・narcissistic(ナルシスト的・自分大好き)
・overconfident(自信過剰)
・entitled(評価されたいという姿勢。参考)
・lazy(なまけもの)

というデータが出ているけど、どうなんだろう?ちょっと年上の世代がこの世代の特徴を見ていこう!という記事。

Me Me Me Generationってすごい名前である。
日本語にしたら、「オレがオレが世代」「わたしがわたしが世代」とかになるだろうか。
世代論ねえ・・・・思いつつも、ここまでけちょんけちょんに言われてしまっては読むしかない
あ、はい。わたしもミレニアル世代の一員です。


まず、著者は
「これから、歴史の中で繰り返されてきた、年上が若者を非難することを、私もしていきますよー」
と、前置きしたあと、
「でも、これまで批判した親父世代の人たちと違って、オレデータ持ってるもん!!」
と、ミレニアル世代が上記のように考えられている根拠となるデータを持ち出してくる。

その根拠データは以下の通り。

・ナルシスト的人格が見られた人の割合が、65歳以上と比較して、20代では3倍(2009年)
・40%のミレニアル世代が、実績と関係なく2年ごとに出世すべきと考えている
・CEOよりも、アシスタントになりたいという女子学生が4倍(2007年)
・60%のミレニアル世代が、どのような場面でも自分が正しいと感じられると回答
・18歳から29歳までの若者は、配偶者よりも自分の親と同居している割合が高い(2012年)
・大きな責任を負う仕事をしたいと言っている若者が10年前と比較して、80%から60%に減っている


なんだかこの辺のデータ、日本で若者を草食系とか無気力とかパラサイトとか言うのと似ているなーと思ったところ、記事でも、
「グローバリゼーションで、世界中にSNSとか同じようなものが出回っているので、どの国でも似たようなものでしょう」
と指摘している。


しかしながら著者は、インターネットや携帯の普及で、情報やら人やらがあふれている社会では、人々とつながっていなきゃという気持ちも生まれるだろうし、埋もれずに人々に認識されるためには、いいね!みたいな評価(entitlement)を得たいだろうねえ、と理解を示している。
年上の世代にYouTubeがあったら、もっと大変だったでしょ!とも。
そして、ミレニアル世代はこんな人たちだとも書いている。

・熱心で、楽観的
・システムを受け入れる
・実用主義的な理想主義者
・夢を見ているよりはいろいろ試してみる人
・ライフハッカー
・世界は平等
・コンスタントに受け入れられている実感を得たい


著者は以下のように、年上世代から見たミレニアル世代の印象を記している。()内は私の注釈である。


They (millennials) are the most threatening and exciting generation (...) not because they're trying to take over the Establishment but because they're growing up without one. (...) The information revolution has further empowered individuals by handing them the technology to compete against huge organizations: hackers vs. corporations, bloggers vs. newspapers, terrorists vs. nation-states, YouTube directors vs. studios, app-makers vs. entire industries. Millennials don't need us. That's why we're scared of them.

IT革命により、ミレニアル世代はひとりひとりが力を持っていて、個人がこれまでの「Establishment」、大きな組織や団体を脅かす存在になりえる。
でも、ミレニアル世代はEstablishmentをのっとろうとして行動しているのではなくて、Establishmentを必要としていないのである。
私たち(著者が代表する年上世代)は必要とされていないから、彼らを恐れている、というかんじだろうか。
これは非常に的を得ている気がする。


この、「年上の世代が自分の世代を恐れている」っていうのを感じたことがある人はどのくらいいるのだろうか。
おそらく、あまりいないんじゃないかと思うけど、
「こんなことできないの(知らないの)?」
「ぐぐってみればわかるのに・・・・」
「なんで何かをするのにそんなに時間かかるんだろ?」
という、素朴な疑問というか、あれっという感覚を持ったことがある人は、結構いるのではないだろうか。


・・・・・・・・
あれ、わたしだけ?

しかし、日本のこのEstablishmentのミレニアル世代に対する見方は、もうちょっとゴマすってくれてもいいよーというような姿勢である。

「イクメン、弁当男子」は、なぜ出世できないか(プレジデントオンライン・・・・から消えてる!!)

ゴマをすらなかった結果、炎上→記事削除に追い込まれたのだろうか。
日本のミレニアル世代のパワーはすごい。(すべてがいい面ではないけど)


ともあれ、いまや、ミレニアル世代は、年上世代より、いろんな情報を手に入れられるし、端末やサービスも使いこなせるし、様々なコミュニティにアクセスすることも可能なのである。
こういう人たちを活用しないのって、社会の損失じゃない?
ちょっと上の世代の同じような人たちばかりが働いている環境だから、

「洗濯機+スマホ+クラウドを組み合わせたすごい製品作っちゃったぜ!」


みたいな悲劇がおこるわけで(参考)、この商品の企画段階に例えばミレニアル世代に忌憚のない意見を求めていたら、

「スマホもクラウドも無理に使わなくていいんじゃないでしょうか。洗剤の容器に目盛りありますし・・・・

と苦笑しながら(ちょっと申し訳なさそうに?)提案してくれるだろうし、また、毎日洗濯をしている人がいたら、

「いや、洗濯のとき一番大変なのってたたんでしまうことだから


と一笑に付してつっこめるわけである。


さらにタチが悪いなあと思うのは、
「じゃあミレニアルの意見を!」
となったときに、おじさま方は、

「ではお客様アンケートを」
「ではマーケティングデータを」
「ではコンサルタントを」

という発想に陥りがちなんだけど、ミレニアル、あなたの席の3m先にいますから。
そういう人たちの率直な意見を聞いて、生かさないなんてもったいない。


前回(参照)も書いたけど、オールドボーイズネットワークで固まっているところからは、同じような発想しか出てこなくて、イノベーションとか成長とか無理だろうなあと思う。
この取り組みみたいに、多様化を促進するような動きがどんどん広まるといいなあ。

イオン:女性管理職、20年に5割へ 出産、育児に配慮(毎日jp)

この動きの中で、女性手帳とか慰安婦は仕方ない、とか言っちゃうどうしようもない政治家や、つまらないヤジや見栄もついでに駆逐できないかな。

オヤジギャグはなごむので、存続を支援したい。
たまになら。


(2013/5/27追記)
「app-makers vs. entire industries 意味」という検索ワードでこのブログをご覧になった方がいるようなので、もしもう1回このブログを見ていただく機会があるなら・・・・と思い、追記しておきたい。

app-makersというのは、字面通りとるとスマートフォンやタブレット向けのアプリケーションを作っている人たちのことだろうけど、entire industriesと対比しているということは、おそらく、YouTubeや、Netflixとかの新しいメディア・サービスのことも指していると思われる。
こういう新しいサービスで既存の業界(entire industries)が脅かされている例としては、

Youtube vs. テレビ(地上波、衛星、ケーブル)、音楽業界
Netflix、Hulu(動画ストリーミングサービス) vs. テレビ、映画業界
Pandora、Spotify、Songza(インターネット音楽ストリーミング) vs. ラジオ業界、音楽業界
Kindle(電子書籍) vs. 出版業界
Skype、LINE、Viber(無料音声通話、メッセージング) vs. 電話会社、携帯会社(もしかしたらハガキ、郵便会社とかも?)

さっと考えただけでもこのくらいある。
これまでの業界の常識を打ち破るアプリケーションがミレニアル世代によって作られて、それによってEntire industries=Establishmentと思われている業界に結構な打撃を与えているということですな。
この辺得意なので、ご質問いつでもお受けします!

2013年5月13日 (月)

オールドボーイズネットワークとエイリアンのわたし

橋下知事の発言が、ABCやBBCでもニュースになっていた。

Japanese politician defends use of sex slaves(ABC)

Japan WWII 'comfort women' were 'necessary' - Hashimoto(BBC)

ABCの見出しひどい・・・・
しかし、この発言はないよなあ。
こういう失言があるから、政治家や企業のトップは何度も何度も推敲された紙を読まされるんだなあ、ということを実感する事件である。
ここまでの失言ではなくても、人の発言って、その人がこれまでの人生で考えてきたこととか、スルーしてきたことがすごくよくわかるよなあ、と思う。

そんなことを実感したのは少し前。
日本人駐在員数人で話していた時のことである。
どうでもいいtipsだけど、日本人駐在員、と聞いたら9割男性と考えていい。この日も男性数人と女性はわたしひとりという比率だった。

時間にして、1時間ほど、彼らはずーーーーーーっと、ゴルフの話をしていたのである。
どこどこの会社の○○さんのハンデはいくつ、△△会っていうので毎月1回は回ってて、どのコースはいい、クラブはどこのやつ、アメリカの通販サイトがいい、うんぬんかんぬんうんぬんかんぬんエンドレス。

うわー。参加できない・・・・

申し訳ないなあ、と思う部分は少しあるけど、うまい話の盛り上げ方もできずに、「へー」とか相槌うちながら聞いていたわたしである。

いつ終わるのかなーと思っていたら、1時間後くらいに、やっと話が振られた。
「こんなにゴルフに夢中になってる男って、バカだなあ、と思うでしょ?」
いや、スポーツとして面白いですよね。わたしもやったことがあるので、わかります、と言ったところ、

「あー、わかってくれるんだー!うちの奥さんはわかってくれなくてさー!」
「そうそう、家族サービスなんか全然してなくって」
「ゴルフに毎週行けるあたり、単身赴任でよかったと思うんだよねー」

ああ、結婚2年目のわたしの夢を壊さないでくれますか、みたいなコンボを食らった。


「実は、うちの嫁も一時期やってたんだよね。でも、アレでやめちゃったんだ」
アレで、のところで、その人はお腹の前に手で円弧を描いた。

え、これはまさか・・・・!!

「ああ、うちもそうなんですよ。その頃は○○に駐在してたんですけど、コレで
描かれる円弧もう1つ。

やっぱり、まさかの妊娠を示すオヤジジェスチャー!!

日本にいたころ、友達がふざけて、「アレがコレで」ってやってたのを思い出す。
このジェスチャー、ほんとにやってる人がいるんだ・・・・!!
わたしにとっては、「ナウなヤング」って言ってるみたいな、恥ずかしいというか、ネタとしか思えない仕草だったのである。


その後、やっと存在に気づいてもらえたようで、わたしの話になった。
「でもさ、うささん(仮名・わたしのこと)はアメリカに駐在になっちゃったけど、旦那はどうしたの?」
「一緒に、アメリカに連れてきました」
ええっと驚くわたし以外の男性陣。ここまではわたしも慣れたものである。
「フリーランスなので、こちらでも仕事ができればと思って一緒に来ました」
反応は、わたしの想定問答の斜め上を行くものだった。

「日本に根がないから、連れてこれたんだねえ」


根がない・・・・!?
つまり、根なし草って言いたいのだろうか。
これはこれまでにない反応だなあ、と脳内想定問答集に書き込んでいたところ、別の人が、よくわからないんだけど、と前置きの上、困惑したように聞いてきた。

「その場合って、旦那さんにはビザは出るの?」
「はい、わたしの配偶者ビザで」
「え!旦那さんの方が配偶者ビザで来るなんてできるの?」

!!!!!!

わたしにとっては目から鱗どころか目が落ちちゃうくらいの衝撃的瞬間であった。
配偶者って!言ってるじゃない!!「妻ビザ」なんて言ってないじゃない!!!


根が深いなあと思ったのは、彼らが何ひとつためらわずに、すらすらと上記の発言をしたことである。
彼らにとっては、
「土日は男だらけでゴルフ」とか、
「ゴルフのために単身赴任は家族に気を遣わなくていいから楽」とか、
「会社員以外は根なし草」とか、
「配偶者ビザで来る人=妻」
みたいな考えが定着していて、本当に素直に思ったことを言っただけなのである。
自分の考えを見直す必要性をこれまで迫られたことがないし、その発言でわたしのように「うわっ、そう来たか!」と思う人がいるなんてことも想像したこともないのであろう。

これ、あれじゃない、オールドボーイズネットワークってやつじゃない・・・・

もちろん、日本にいたころも、こういう人はちらほらいた。
でも、駐在員の世界って、男性が圧倒的に多いので、男社会的なつながりがより強固なものになるのではないだろうか。
もしかしたら、最近流行りの「女性活用」とか「セクハラ」もどこへやら、の人が多いのかもしれない。訴えられることには敏感かもしれないけど。

こういう凝り固まったちょっと特殊な社会には、やっぱり、『Lean In』でシェリル・サンドバーグさんが言うように、女性リーダーが必要なのだと思う。

一番必要としている人が、その必要性に気づいてないだろうけど。
(過去エントリー:シェリル・サンドバーグの『Lean In』がめちゃくちゃおもしろい(※まだ読み終わってない)


ここで男性社会に対して憤っていても何も変わらないので、わたしはせっせと

・夫を配偶者ビザで帯同させた
・夫婦別姓でIDを作った
・駐在中に出産して、制度を作った(未来)
という前例を作って、後に続こうという人や、道が見えないという人たちを励ましつつ、日本の組織とか、社会の多様化の一助となれたらな、と思う。
しかし、残念ながら、日本の大都市の首長ですら冒頭のような発言をしちゃうような状況なので、道は長く険しいなあ、とも感じるのであった。


※なお、このエントリーの会話部分は、臨場感たっぷりにお送りしたかったので、彼らの発言をなるべくそのまま書いています。

2013年5月12日 (日)

Skypeで結婚前の両家顔合わせに参加した日

弟が結婚することになった。そして、両家顔合わせが昨日だった。
挙式は9月だし、その時に会えるから帰ってこなくていいよ、と言われたのだが、みなさんに会いたいし、話してみたい。


半分本気、半分冗談で、
「Skypeで顔合わせに参加したいなーーー」
と言ったところ、弟が本当に手配してくれた。
事前の接続テストをして、顔合わせ本番の時間に、本当にSkypeがかかってきた。


Skypeがつながった瞬間、原稿のような紙を持っている、やや緊張気味のスーツ姿の弟が見えた。
「姉夫婦はニューヨークにいるので、こういう形で参加させてもらいました」と説明して、会場にいる先方のご家族が見えるようにタブレットを配置。
目があった瞬間、会釈してくださったり、手を振ってくださる画面の向こうの先方ご家族のみなさん。
「その角度いいみたいだから遺影みたいに持ってて」
と弟が妹に頼んでいた。おい。
緊張なんてしていない、妹が画面を見て素直な感想を述べた。
「あれ?着替えた?髪の毛は結んでごまかしたんだね。お化粧もしてるし!」
おい。接続テストの時の裏事情を大きな声で話すなんてひどい。


先方のご家族からは、

「ニューヨークから!すごい!」
「今何時ですか?」
「すごく鮮明に見えるのねえ」


などの声が挙がった。
鮮明に見えているのか・・・・
「どうせそんなに見えないし、お化粧適当でいいよね」とか言っていたので、ちょっと焦る。
こんな部分も含めて、画面の中にいるけれど、すごく時間を共有している感じである。
家族の紹介が終わって、記念品の交換となり、弟が婚約者に婚約指輪をはめたとき、左手にはめたら、
「あれ?婚約指輪は右手じゃない?」
という声が挙がり、慌ててやり直す、なんていう場面もリアルタイムで見てしまった。
二人が笑顔で並んでいる姿が微笑ましくて、思わず、画面の写真をiPhoneで撮ってしまった。
スクリーンキャプチャーでいいじゃん、と夫につっこまれたけど。


画面の向こうのみなさんと一緒に乾杯したところで、そろそろ遅いしこれから日本ではご飯食べるし、とSkypeを切ることになった。
最後にはお店の人もノリノリになってくれたようで、これから参加者が食べるであろうお肉をこちらに向けて見せてくれる、というサービス精神を発揮してくれたのであった。
それはそれは見事な霜降り肉であった・・・・


今回感じたのは、
「技術革新は間違いなく生活やこれまでの伝統にさまざまな選択肢を与えてくれるので、それをどう使って行くかはチャレンジなんだなあ」

ということである。

今回は、伝統行事である両家顔合わせに対して、
わたしが「Skype」というこれまでにない手段で参加したい、と言ったところ、
主催者と参加者のみなさんが(と思いたい)それを許可してくれて、実現した。

これは提案を受け入れてもらってありがたいなあと思うべきかもしれなくて、
「Skype?タブレット?なんだそれ、失礼な奴だな」
と思う厳しい人もいるかもしれないし、
「両家顔合わせに来ないなんてけしからん!」
っていうもっと頑固な人もいるかもしれない。
いや、実際に思われたかもしれないけど・・・・。


伝統的な行事や価値観にも、メリットとデメリットがあって、こういう「新しいものを取り入れていってみよう」という試みにももちろんいいところと悪いところがある。
きっと、伝統的行事でまったく意味のないことは歴史の中で淘汰されているものも多いので、合理的な部分もあるのだと思う。
わたしは伝統的と聞いただけで鳥肌が立つくらい、30代になってもいろんなものに対して反抗期を続けているわけだが、合理的と言われると、確かにあっている部分もあるよねえ、と認めざるを得ないときがある。
どう折り合いをつけて、最適解を見つけていくかって、永遠の課題なんだろうなあ。


さらに、こういう、インターネットでなんとかできるものって、そこにかかる物理的なもののコスト(今回は飛行機代)は減って、インターネット接続や、端末(今回はiPadとネクサス7を使った)、アプリ、サービスにコストがシフトしていくのだろうなあということも感じた。
もちろん、以前読んだこの本に書かれている通り、物理的なものがゼロになることはないんだけど、使っているお金の比率はそれは変わるよね、若者が車じゃなくて携帯にお金かけるよね、ということである。



しかし、家族紹介のときに、弟が、
「以上、○○家、6名です」
と言っていたんだけど、わたしの夫、婿入りしたと思われたんじゃないだろうか、という点がちょっと気になる。
これを機に、こっそり名字を旧姓に変えられないかなあ、と目論んでいる。

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