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2013年6月25日 (火)

メンターって必要か?

先日、米国暦が20年以上という日本人男性が、

「アメリカで生きて来られたのは、若い頃に出会ったメンター2人のおかげ。だから、皆さん(駐在員の皆さん、だったかも?)もメンターを見つけることをおすすめする」

と語っていらした。

なんかピンとこないなあと思ったのは、以前も紹介した、この本のせいだった。



Lean In: Women, Work, and the Will to Lead(Sheryl Sandberg)

以前のエントリーはこちら。
「Lean Inがめちゃくちゃおもしろい」


「メンター」についてちょっと調べてみるかーとぐぐって出てきたこの記事も、メンターバンザイ!で、他力本願まではいかないけど、なんとももやっとした。

自分のよき師“メンター”を見つけよう (Allabout)

メンターは、あなたのよき指導者・助言者です。メンターとの出会いは、あなたのキャリアをより充実したものにしてくれるでしょう。ガイドの経験などから、メンターを見つける方法をお教えします。

な、なんか「指導してもらって当たり前」「見つけたらこっちのもん」みたいな雰囲気を感じるのは考えすぎだろうか。

シェリル・サンドバーグさんは、さすがに有名人なだけあって、講演会の終わりに、「メンターになってください!」という人に取り囲まれたりするらしい。たしかにメンターやスポンサーは働く上で大事だけど、女性にとってはメンターを探すのは難しいので、その労力がちょっと違う方に行っているんじゃないか、メンターって言葉はどうでもよくて、大事なのは中身でしょう、と指摘している。
メンター探しは、まるで白馬の王子様を待っているようだ。王子様が来たら出世もできて、重要な仕事ができるようになると信じているんじゃないだろうか、とも言っていて、なんか条件を並べ立てる婚活みたいっすね・・・・とぽかーんとするわたし。


シェリルさんには親身になって相談に乗っていた女性がいたそうだ。「メンター」という言葉は使っていなかったけど、シェリルさんは彼女のメンターを自負していたので、その女性がある日「メンターがいたことがない」と発言したときには本当にびっくりして、じゃああなたにとってメンターって何?と聞いたそうな。

I asked what a mentor meant to her. She explained that it would be someone she spoke to for at least an hour every week. I smiled, thinking.  That's not a mentor -- that's a therapist.

メンターじゃなくてセラピストって!

上記のリンクにも、メンターは上位の人がいい、みたいなことが書いてあったが、64%のVice presidentレベルの男性が、女性とふたりでミーティングをするのは嫌だと考えている、という調査結果を挙げて、女性がメンターを得ることの難しさに言及。
これじゃ現在の男性ばかりがえらくなっているという社会では女性に不利だから、インフォーマルな情報交換の機会を女性にも平等に与えることの重要性を訴えている。ある企業のえらい人は、女性と2人だとあらぬ噂を立てられるのもあるので、社員と夜食事に行くのは避けて、ランチに限定しているとのことだ。確かにこれなら噂も立てられない。
そういえば、日本で、その当時の上司と夜食事に行くとき、彼は「2人で会社の近くだと噂を立てられるから」とかなり警戒していたことを思い出した。くだらないことだけど、出世(とリンクした人生)が本気でかかっている男の人たちにとってみたら、結構重要な問題なのだろう。


で、ここまで書いてみて思ったんだけど、メンターってそんなに必要なのかなあ。
友達や、仲のいい新旧同僚がある程度いれば、持ちつ持たれつで、色々乗り越えられていけるものである。
むしろ、年上の人をメンターにして、「オレの頃は・・・・」って講釈を垂れられるほうがつらいような気がするのだ。あ、これは一部の親も含まれるかもしれない。

シェリルさんも「メンターは見た目よりずっと相互作用するもの」とおっしゃっていた。
なので、やっぱり周りの友達や先輩や後輩とよくしゃべるようにしておけば、それだけで解決!である。
今はTwitterとかFacebookとか、ソーシャルメディアでいろんな方向からアドバイスをもらうこともできるし、離れた友達にもメールやメッセンジャーでいつでもコンタクトがとれるし。
ええ、先週も日本の友達にLINEで「友達ができない」と相談していましたね。ははは。


冒頭の言葉をおっしゃったのはいわゆるエスタブリッシュメント系、堅い仕事の男性だったので、失礼ながら、彼が生きてきた20年前、いわゆる伝統的なオールドボーイズネットワークでは「メンター」をいちいち設定するのはいい方法だったのかもねえ、と遠くを見る目をしてしまう。
そういう前のめりな姿勢より、なんとなく自然なつながりの方が結局長く続くし、相互作用だし、疲れなくていいんじゃないかなあとか発言したらゆとりとか草食系とかののしられるのだろうか。

ところで、この本、ついに日本語版が今週出るようです!

LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲


ちゃんとニュアンスがつかめているかわからないので、日本語版も読みたいなあー。

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